

代替医療新国際誌 eCAMの発刊と背景事情
Evidence based Complementary and Alternative Medicine
2002年11月に国際代替医療シンポジウムが石川県金沢市で開催されました。世話役は財)石川天然薬効物質研究センターと金沢医科大学大学院代替基礎医学講座が担当いたしました。懸案であった国際誌の立ち上げについて3日間活発な討議が繰り返されました。その結果、参加者全員を核とし、世界各国の専門家とOxford University Pressの賛同を得て、国際誌eCAMが2004年6月スタートを切っております。
我が国では新聞、雑誌、テレビ、インターネット等の普及により高度情報化システムが欧米諸国と同等か、それ以上に整備されています。eCAMもインターネットを利用して論文の投稿受付、審査、採択の可否並びにeCAM誌上の公表が可能となりonline version と従来型出版物が併行して配布されております。
従いまして、これまで郵送方式を採用して来た編集作業は飛躍的に時間の短縮が可能となり、社会的ニーズにあった学術的情報が集約されるようになりました。
相前後いたしますが、この雑誌の編集目標は以下のごとくであります。
それは、21世紀に残された難病である、癌、エイズ、アレルギー、自己免疫病などの多くが、西洋医学の一元的対応では完治せず、それ故、西洋医学以外の症状緩和医療や自覚的な改善方法が模索されています。このような取り組みを総じて代替医療と呼んでいます。私どもの主管するeCAMはこの目的にかなう医療医薬並びに伝承薬食製剤を広く世界各地から集積し、西洋医学的に共通した判断基準において、評価、選択、広報することを目的としております。
このような取り組みは、eCAM を通じて世界各国の文化を理解し、以って世界を平和裏に結びつける端緒とも言えましょう。国際連合を通した世界平和の貢献のほかに、東洋医学圏の得意とする代替医療の領域から日本が世界の医療、福祉を通じて世界に貢献できる数少ない接点でもあります。
20世紀において西洋医学の恩恵を受けた我が国は、そのポテンシャルを維持したまま、古来より伝承されてきた東洋医学の新たな展開を可能にする東西補完折衷医療を評価、実践する最適地であると云えましょう。
ところで、東洋医学のルーツを省みますと、日本、中国、韓国、台湾がその適格性を帯びてはいます。けれども、いずれの国も、東洋医学発祥の時点から欠落期があり、継続的に伝承できておりません。ただ、WHOに対して自国の主導権確立だけを主張しているのが現況であります。
西洋医学を明治時代にいち早く取り入れて、西洋医学の長所短所を把握しているわが国、日本がその主導権を握ることは、自然な成り行きと考えますし、欧米の諸国も日本の適格性を認めるところであります。また、世界の学者が日本主導に賛意を表したからこそ、国際誌 eCAM の発刊を見たともいえましょう。
代替医学、東洋医学の理論と実践を日本主導の下で展開し、以って世界の医学界における日本の主導権を新国際誌eCAMを通して確立し、継続維持することは、日本の国益に叶う方向と確信いたします。
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